2008年07月13日

ことばたち


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   ことばたち

 

明け方の眠りと目覚めのさかい目に
やってくることばたちがある
波のように打ちよせ
そして引き
からだのいたみや
心の不安をたねにして
ことばになっては崩れ
深刻さを装い
凝固し
そして溶け出していく
ことばはこころの海からやってくる
無意識の大海から
打ちよせるわずかな意識が
手あたりしだいに言葉をつかまえ
意味をもつふりをする
目覚めのおそい朝
ぼくはカーテンをしめたまま
紙とえんぴつをさがしてことばをかきつける
生まれてはすぐ消えてしまう夢のような無意識を
ことばにすることが今の私の仕事だと
仕事だと
そんなに気負いこんでいいものなのか
羞恥心ととまどいが別の波を呼ぶ
詩は
人のすべてをたねにして
よろづのことのはとなりける

川の流れがきこえる
目覚めとは
内部の感覚から外部の感覚へ
バランスが移行していくこと
昼も夜も
私は目覚めと眠りを往復し
詩を書き続けている

             (20.7.9.)

posted by kous37 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2008年07月07日

夢魔の言葉


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   夢魔の言葉

宇宙が広がり始めたのは
昨日からじゃない
新しいことは
あるもんじゃない
ぼくらは
歩かない
足元にやみを吐き出し
罪の石に躓かない
やみは
一つじゃない
ぼくらも
一つじゃない
覆われて
ぼくらは見えない
けれど
ことばを一つ
忘れない
ちっけった

深刻な人たち
相談している
てるてる坊主が
相談している
結論は
いつもシンプル

罪の
罰の
阿鼻の
叫喚の

悪夢はない
人は人
夢魔は親しい
人は
見知らぬことばを口ずさむ
あいうえお
言葉は
豊かになった

歩いていって
目の前に
人の世は
夢魔の言葉
もう滅びている
人の世は
バクテリアが
増殖している
次があるとは
限らない

人は詩を導く
確かな言葉を
人は知らない

ぼくは書かない
知らぬ間に
脅かされている
ぼくより
早く走る

追いつく前に
しでかしている

駆け抜けるころ
ここにいる
ぼくは

考えている間に
砂漠に
化石が

ふるさとまとめて
勝って
悔しい

           (20.7.7.)

posted by kous37 at 19:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2008年06月30日

井戸を掘る


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   井戸を掘る

 

 

梅雨の晴れ間の青い空も
重たく茂ったプラタナスの広い葉も
私に井戸を掘らせる

街頭に吹く白い風も
太陽を反射するビルの高い窓も
私に私の奥底に井戸を掘らせる

井戸を掘る
私はただ掘り続ける
言葉という道具で
心という道具で
行動という道具で
そして無という道具で

私の大地は乾いている
植物の少ない荒野原
私は井戸を掘り続ける
こんこんと泉が湧き出るまで

過去を振り返るのはやめよう
他人(ひと)に左右されるのはやめよう
激情や衝動に流されるのはやめよう
私はただ
ひたすらに掘り続ける

新しい
心を動かすものに出会ったら
私はそれで井戸を掘ろう
井戸を掘るのに役立たないものに
かかずらうのはやめよう
少し掘れば少し
多く掘れば多く
私は私の泉に近づくことができる

井戸は私を潤すだけでなく
私のまわりの人々を潤す
私のまわりの世界すべてを潤す
でも私の井戸を掘ることが出来るのは私だけ
ただひたすらに掘り続けなければならない

小石を拾い
土をかきあげ
釣瓶で土を引っ張り上げ
私はただ奥へ、その下へと向かう

水脈に出会ったら
言葉が流れ出すだろう
思想が流れ出すだろう
思考が氾濫するだろう
そして多くの人々の心が潤されるだろう

私は夢見る
そして掘る
言葉という道具で
思いという道具で
詩という道具で
そして 無という道具で

 

posted by kous37 at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記